2012年1月26日木曜日

走ることについて語る② 話が合わない・・・・

東京でも寒い日が続いている。
職場などでは、「寒さ対策」が話題になる。ユニクロのヒートテックは暖かい、遠赤外線の下着がいい。やっぱりダウンに限る、等々。しかしあまりこういう会話にはついていけない。

一方、スポーツクラブのロッカーでは、まったく視点の違う話しが交わされる。
寒いけど如何にこの寒さに耐えられる体にするかが課題だ。なるべく薄着を心掛けてる。
そうそう、寒い方がエネルギーの消費が多いから、太らないですむ。等々。

これは、60代とおぼしき男性の実際の会話だった。
どちらかといいうと、私はこっちの話についていきたい。
寒い寒いと言っている人たちと会話しても何も面白くないから、しない。

食事についても同様だ。身体を動かさない人は「おいしい物を我慢してまで、運動する気になれない」などという言葉を時々聞く。

しかしこれが逆なんだな。
こういう人たちにとって、食事は「目的」なんだろうけど、「走る人」にとっては食事は「手段」でしかない。もちろんおいしい物を食べたいという欲求はあり、実際食べる。
しかしそれは少量で済む。いつも、たくさん食べたら体重が増えるという“恐怖”を感じているから好きなものは少量食べてそれで満足できるのだ。ここにも、運動する人としない人の会話の断絶がある。

実は甘いものがけっこう好きな私だが、走り始めてからケーキを口にすることはほとんどなくなった。それは我慢しているのではない。脳の、体重を落としたいという欲求が、ケーキを食べたいという欲求を上回っているに過ぎない。だから苦しくないし、本当にたまにちょっと口にすれば、それで満足できる。ケーキをまるごとひとつ食べる気にはなれない。

○余話
村上春樹さんのエッセイ(「雑文集」だったか「走ることについて・・・」だったかは忘れた)
ランニングをした後に青山のレストランでカキフライを食べる話しが出てくる。
汗を流したあとのビールとカキフライ、本当においしいだろうなと思う。
カキフライひとつで、“読ませる”エッセーが書ける村上さんの筆力は、やはりすごい。

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