2018年4月21日土曜日

路上喫煙対策も一緒に進めないと意味がない。東京都の受動喫煙防止条例について。

 国の受動喫煙防止対策「健康増進法改正案」は、骨抜き法案になり、事実上ほとんどの飲食店で喫煙が可能になった。「前に進めることが大事だ」などど屁にもならない言い訳で自民党の部会を経て法案が提出されている。ほとんど意味のない法案だ。
 
 そこに東京都は独自の条例制定を目指して、受動喫煙対策に乗り出した。飲食店の禁煙を面積を問わず禁止するという内容であり、そのことは一定の評価をしたい。
 
netより「引用」
 しかし飲食店の禁煙対策は、路上喫煙対策もいっしょに行わなければ意味がない。建物での禁煙が進むに比して、路上で喫煙する輩が目立つ。渋谷区には路上喫煙防止の条例があるが、まったく機能していないため、ほとんど野放しだ。渋谷区区役所は、ご丁寧にモヤイ像のところに喫煙所を設けたが、これが中途半端な施設で、近くを通ると煙がすごくてむせ返るほどだ。東急デパートの入り口がすぐ近くにあり、扉を開けは放っておくと、建物内部にも紫煙が入りこみ、大変だ。入り口脇近くの案内嬢はさぞかし苦しかろう。「煙が入りますので常はお閉めください」と張り紙がしてあるほどだ。

 人間なんて、皆 ご都合主義だ。喫煙者は煙が嫌いな人間のことなんか考えないし、受動喫煙被害なんと想像できないんだろう。ペット愛好家といっしょだ。何メートルも長いリードで(東京とは条例で確か4m以内と定められている)平気で犬を連れまわす輩、路上を自分たちの縄張りと言わんばかりに占拠して歩く輩たちは、ペットに対する感情を自分たちに都合のいいようにしか考えない。
netより「引用」

 話がそれたけど、路上喫煙対策は、重要だ。もはや条例の周知くらいでは意味がないレベルに来ている。渋谷区の場合、要は条例をきちんと適用・運用することだ。
 ポイ捨ては2万円の罰金としているのに、きちんと徴収しているのかいな。朝、出勤でセンター街を歩くと落ちている吸い殻は100や200ではない。徴収コストがたとえ9割かかったとしても、きちんと違反者から金をとり厳格に運用しなければ意味がない。

2018年4月14日土曜日

加計学園「首相案件」問題。キーマンはおそらく萩生田光一だ

 「加計学園の理事長は首相と一緒にゴルフをする中だそうです」⇒⇒「首相案件」と
関係者の中の伝言ゲームで自動翻訳された。
 
 官房副長官は、首相の一番の腹心を置く(らしい)。安倍が首相という立場で安易に動けない中で、安倍の「意をくんで」政治力を発揮する立場だということは容易に想像できる。
  安倍内閣の官房副長官を務める萩生田光一は、八王子市議~都議~代議士とステップを踏んで今日ある政治家だ。よく言えば苦労人の党人派、悪く言えばのし上がってきた策略家だ。同じ苦労人の菅と政治家としてのキャリは似ているが、菅とはタイプが違うだろう。Wikipediaによると、思想は安倍に非常に近いことがわかる。安倍首相の派閥で経歴の似ている菅に目をかけられ、思想の似ている安倍にかわいがられのし上がってきたことが容易にわかる。学歴も東大や京大出とは違う、亜流だ。これも安倍と似ている。
 
 落選中、加計学園の経営する大学の名誉客員教授を務めていたのは、おそらく安倍の斡旋だろう。公表されている経歴からは接点はそこしか見当たらない。教授に相応しい見識があるかどうかは知らないけど、浪人中の(政治)生活を支えていたのは加計学園だったことは確かだ。その肩書きも含めて。
 
 「忖度」という言葉が今回の件ではやったけれど、一番それにふさわしい動きをしたのは萩生田にほかならない。
 策士は自ら動かない。この官房副長官は、官僚の秘書官に愛媛県関係者や加計学園関係者と面会するよう指示した(だけ)なんだろう。
かくして「加計学園の理事長は首相とゴルフをする仲だ」→「首相案件」と関係者の間で自動翻訳されていった。
 官僚は頭がいいから、「首相案件」などという直截的な言い方はしない。しかし雑談の中で、「この前、首相と理事長はいっしょにゴルフをなさったそうです」などど「事実の表明」をする。すると誘致したい前のめりの愛媛県の担当者は、それを勝手に「首相案件だ」と自分たちに都合のいい方に受け取る。それがペーパーになり、関係省庁を陳情して回る時の「水戸黄門の印籠」と化した。

 どうでしょう。こんなに説得力ある想像・推察はあるでしょうか。

 この事案は請託があり、お金が動いたという訳ではない。その意味では事件化は難しい問題だが、物事はこうして決まっていった。そういうことだ。

 だから野党がどんなに攻めても、官僚を証人喚問しても、「事実」はなにも出てこない。だってみんな「忖度」して少しずつ「首相案件」になったのだから。

 それにしても、なぜかメディアは萩生田を追及しない。何かあるのか。官房副長官を攻めると官邸の情報がとれなくなるからなのか。一番の疑問はそこだ。