2013年2月20日水曜日

走ることについて語る⑦初ハーフマラソンを走り切る

ハーフマラソンに初めて参加した。
2013年1月13日に荒川河川敷で行われた「谷川真理ハーフマラソン」。
1月としては絶好のコンディションの中で、記録は1時間41分余りと、目標タイム2時間を上回ることができた。自分では思ってもみない「好記録」だったと言えよう。

“勝因”を自分なりに分析してみた。



①体重を54㌔台まで落とせたこと
②走り込みは少なかったが、筋力トレーニングに力を入れたこと
③レースでちょうどいいペースメーカーを見つけ、その人の背中をひたすら追ったこと。

①について
3年前走り始める前、体重は60~61㌔あった。身長は169cm。意識的に落とすことはしなかったが、普段から食事には気をつけていたので、走ることによって自然にカラダの脂肪が消えていった。5㌔落ちると確かに身体が軽くなる。その間2回、ギックリ腰をやってしまったが、とにかくカラダの余計なものは燃焼させられた。

②について
ギックリ腰をやって分かったことは、体重が落ちる時は脂肪だけでなく筋肉も落ちるということだ。
それに気付いて、筋トレ、特に腹筋、背筋そしてハムストリングを意識的に鍛えた。
もう若くないので、高付加に耐える筋肉が付く訳ではない。でもやらないよりはマシと思って続けた。続けたと言ってもジムに通えるのはせいぜい週に1,2度。できるだけ1週間は空かないよう、5日1度のペースを守れるよう努めた。
「走りの最後は筋力がモノを言う」というのは、確か金哲彦さんの著書に書いてあった。
結果的にハーフのラスト5㌔、足の裏がシビれて感覚がなくなってきた時、身体を引っ張ってくれたのは筋肉だったような気がする。

③について
折り返し点を過ぎたあたりで、長身の若いランナーが私をゆっくり追い越していった。その時、「この人について行こう」となぜだか思った。そして後ろ2mの所に位置取りして追いかけた。おそらくペースはキロ5分弱だったと思う。後半ペースが落ちた人の波をかき分けるように、なんとかついていった。16キロのエイドでスポーツドリンクを飲む時に一度離されたが、そこは何とか追いついた。
最後500メートルくらいでスパートをかけられた時は、さすがについて行けなかったが、なんとかペースを保ったままゴールできた。

まとめると①体重②筋力③先達 ということだろうか。

もう一つ書き加えておくことがある。それは、職場の同僚に「レースに臨む時のアドバイス」を受けたことだ。
ランナーなら誰しも経験あるかもしれないが、長距離を走ることは「便意や尿意」との闘い、というか調整がうまくいくかどうが結構重要になってくる。
これまで練習で走るといつも10㌔をすぎると便意をもよおしてきて、困っていた。
恥ずかしい話しを、思い切ってランニングの先輩にメールで聞いた。
会場ではトイレに30分待つ覚悟がいることなど、レースの素人には分からなかったことを教えてもらった。好記録が出た一番の要因は、じつは「排便がうまくいった」ことなのかもしれない。


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以下ヨタ話し

これまでランニングはいつもひとりで“孤高”に行ってきた。本や雑誌で「理論」や「型」を学び、誰のコーチもアドバイスも受けることなく走ってきた。
ランニングを始めた当初は、自宅周辺のいろいろな道を試したりしたが、次第に多摩川河川敷を主な練習場所にするようになった。
コースは多摩川大橋から二子橋までの間。以前にその距離は書いた。


多摩川を走っていると、団体で楽しそうに走っている人々を見かける。横目でチラっと見てやり過ごすが、こういう方々はきっと本当に走ることが「楽しい」のだろうな、と思う。

自分にとって走ることが「楽しい」と思ったことは正直一度もない。
走り始めは苦しいし、足が前に出ない。5キロくらい走ると、そのうち身体が暖まってくると少し調子が出てきて調子よく足が運べるようになる。しかし、足の甲だったり、膝だったり、いつもどこかちょっと痛みがあったりして、それが気になる。そしてやがて、“ランナーズハイ”になってくる。(これが本当にあるのかどうかは分からないが)。そうすると何も考えずにひたすら前に進むだけだ。「なぜ自分は走るのか」なんて考えたりしない。早く目的地に帰りたい。ただそれだけだ。
楽しくないのになぜ走るのか。それは走り終わった時の「安堵感」と、ささやかな「達成感」があるからだろう。そしてカロリーを消費した分、食べたいものを食べられるという「楽しみ」なのかもしれない。

後日談。
「初ハーフ」のあとちょっと油断した。運動量は変わらないのに、甘いモノ好きの心がもたげて、少し食べすぎた。レース1ヶ月後に久しぶりに体重計にのったら、1.2㌔も増えていてた。「ヤバイ」とはこういう時に言うのだろう。1キロを元に戻すのは容易ではない。油断大敵だ。