慰安婦像(netより「引用」) |
文在寅大統領(netより「引用」) |
●対日強硬派だからこその“期待”
なかなか解決の糸口が見えないこの問題を、別の視点から考えてみたい。
結論から言うと、慰安婦像問題を解決できるのは、対日強硬派のムン大統領以外にいないということだ。
方領土問題で、対ロシア交渉を行う時、“リベラルな”民主党政権が何か言うと、保守派からは、弱腰、譲歩しすぎ、と批判され、それが世論を形成してコトが進められなかった。しかし同じことを「右翼・保守」(右翼と保守は本当は別物だからあえてこう書くけど)の安倍首相が行えば、右ウィングの人々は、安倍さんが行うのなら仕方ないとなり、世論(とそれを誘導しているマスメディア)も認める。いわゆる「保守のパラドックス」だ。
同様のことが韓国でも言えるだろう。親日派?のパク・クネが慰安婦問題で日本と交渉したことは、韓国内では「譲歩」「弱腰」と受けとられてしまった。しかい同じことを今度が対日強硬派のムン氏が行えば、「仕方ない」となる。これもまたパラドックスだ。
●理屈や論理では納得できない人々
だれでも多かれ少なかれ、そういう面はあろう。
オルデカが「大衆の反逆」の中で、大衆性はインテリの中にもあることを書いていた。一人の人間の中に理性と大衆性のアンビバレントな心情は混在する。
だから、ある人において、自分に関わる多くのことには論理的に対応できても、ある事象に対して(だけ)は、理性的に考えられないことがある。慰安婦像を設置することが(長期的にみても)正しいことと思う人たちも、そうした考え一色に染まっている訳ではない。この件に関して、いわば「気が済む」ことが、大事なんだと思う。
●「気が済む」ということ
ナルシシズム、承認要求などど、心理学的に切ってすてるのはたやすい。が、そうしてカテゴライズしても問題の解決の糸口は見えない。ちょっと譲歩して、「気が済む」まで、好きなようにやってもらい、その上で、対日強硬派大統領が解決策を示すということでしか、決してこの問題は前には進まないだろう。
どう思います。