2012年3月15日木曜日

放射能と食品添加物 リスクをどう考えるか



食品の放射能の問題を考えていて、ふいに以前読んだ書籍を思い出した。
「食品の裏側」はなかな興味深い本である。単に食品添加物の「怖さ」を煽る本ではない。元食品添加物のセールスマンが、様々な添加物について丁寧に説明し、どう付き合うが導いてくれている。
興味深いのは「味は科学的に作り出せる」ということだ。特定のフルーツの味を添加物だけで作り、それを主婦に食させる実験の話が面白い。全員が、添加物だけで作ったとは分からなかった。また、うどんを打つのが大変になった手打ちうどん屋に、軟化剤を売り込んだら、もうその誘惑から抜け出せなくなったという話しも出てくる。(記憶で書いているので、ちがったらすみません。)

いずれにしろ、ふつうの生活をしてる私たちは食品添加物から絶対に逃れられないということだ。おそらく農薬も化学肥料も同様だろう。それは、確かに「リスク」である。健康被害もあるやもしれぬ。しかしそのリスクをどの程度と考えるかは、人それぞれであろう。そういうことを踏まえて、少し気を遣いながら日々生活をしているのがフツーの人ではないのか。

実際この著者も、。出張に行く途中で買う弁当にはかならず添加物は入っているのだから、添加物入り食品を過剰にならないように注意しながらも食べていると書いていた。


先日テレビで「放射能の影響はゼロでなければだめだ」と、訴えていた主婦のインタビューが放送されたいた。しっかり見てはいなかったので、どういう文脈での発言かは定かでないが、子どもへの影響を心配していたように思う。
こういう方には、放射能以外のリスクの情報もきちんと教えて差し上げて、絶対安全な食品を食べるようお勧めしてあげた方がいいだろう。食品添加物、農薬、化学肥料を「ゼロリスク」にして、生活するには、すべての食品を自給自足で賄う必要があると。いやそれでも大気中のダイオキシンの心配もある。空気も作り出す必要があろう。コストだけでなく、手間暇がたいへんだ。とてもサラリーマンにはできない。

食品の放射能の基準を4月から厳しくすることが決まっている。しかしどんなに厳しくしても、「信用できない」と言う人はいる。どうにもならない。新聞テレビの報道も、「国は明確な基準を示せ」と急き立てるが、実際「基準」を示すと、それに不安を覚える人のコメントを載せ、疑問をなげかける。
たから基準などいっそなくていいのではないか。どのくらいの量の放射能を食品から摂ると、例えばガンではどのくらいのリスクがあるのか示せばよい。喫煙の20分の1とか、肥満の30分の1とか言ってくれればよい。それをリスクと考えるかどうかは、消費者が判断することだ。

だって、どんなにお上が基準を決めても、かならず不安を訴える人、マスコミはいて、この国では「ゼロリスク」以外受け入れないのだから。

最近はあまり見かけないが魚介類に含まれるPCBの量について、厚労省が1年に食べてよい許容量を示した例があったように思う。トロをたくさんたべるか、少しにするかは、その人が判断すればいいことだから。(きちっと調べてみよう。この項を書きながら思い出した)

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