2011年12月7日水曜日

いま国会で議論すべきことは何なのか

週明け月曜日(12月5日)のNHK国会中継を、仕事をしながら横目で見ていて気分が悪くなった。自民党の稲田朋美氏が延々と山岡大臣の献金疑惑について追及していた。この日の衆院予算委員会は「政治とカネ」の集中審議だったと翌日の新聞で知ったが、こんな時期に丸1日を費やして行うべき「審議」なのだろうか。

 審議内容はおそらく与野党の国会対策委員の話し合いによって決まるのだろう。民主党のイメージダウンにしかい関心がない自民党は「政治とカネ」の審議を要求し、民主党もガス抜きと思って応じたといったところか。

 この問題が大切でないとは言わない。が、予算委員会で“いま”やらなければならない問題なのだろうか。消費税の在り方や方法論など、本来ならば最大限時間を割かなければならない問題はあるはずだ。

 翌日の新聞各紙とNHKを見た。中継は行ったがNHKはニュースでは取り上げていなかった(と思う)。新聞は読売が「国会審議詳報」として全体を1面の3分の2近くを使い紙面にしていた。これは日中の国会中継を見られない層には有用な記事だと思う。朝日、毎日、東京、日経は無視。稲田氏の応援団、サンケイは下の方に500字程度で「追及」を伝えていた。ただし評価はなし。

メディアもわかっている。これから来年度予算審議をしなければならない時期に議論すべきこととは思っていないことを。それでも国会の場は丸1日費やされた。そこには資源としての国会議員や政府の人が使われていることは、忘れがちだ。

 この国会中継を見ていて、ずっと目をつぶって深く考え事をしている民主党の岡田氏の表情が印象的だった。能力的にはこの人が日本のリーダーになるべきだと、私は思っているのだが……。

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