2013年6月22日土曜日

朝日新聞の建前主義と「原発事故で死者はいない」高市発言

 自民党の高市早苗政調会長が、「原発事故によって死亡者が出ている状況ではない」と発言し、「問題発言」として、朝日と東京が19日の朝刊で報じた。朝日が書くように、確かに原発事故による関連死はあった。双葉病院の高齢者のように何人もの方が犠牲になったのだし、その意味では高市発言は正確とはいえず、不適切な発言だったと言える。

6月19日朝日新聞より「引用」
しかし、高市氏をかばうわけではないが、(個人的にはこのヒトはキライだ)、彼女は、原発事故そのもので、放射能の影響等による死者が出た訳ではないという主旨で言ったのだろう。それはかつて、中部電力社員が原発稼働の是非を論ずるタウンミーティングで同様の発言をしたのと構図は同じだ。
 朝日の記事は、原発事故被害者の人々の「許せない」という声を伝える構成になっている。原発(だけが)キラいな朝日が、ここぞとばかりに高市攻撃で「反原発」の声を高めた格好だ。東京新聞も同様だったが、どういう訳は毎日も読売も日経もそして、サンケイもこの高市発言の記事は載っていなかった。(正確に言えば、18日から20日の新聞をざっと見返した限りでは見つけられなかった。)騒いだのは朝日と東京だけ。

 新聞社には編集方針があり、何をどう伝えようと「正確」な記事であれば、ご自由だが、この2紙の扱いはどう見たらいいのだろうか。発言の揚げ足をとるような構成の記事には、いつもながらウンザリだ。かえってモノノ本質、本当に議論しなければならないことを見誤る気がしてならない。
それは、朝日得意の「建前」だけで議論をしようという姿勢にも見える。
 フーテンの寅さんは、口癖のように「それを言っちゃおしまいヨ」と、何かにつけ、言葉に出して言っていいことと悪いことがあると教えてくれた。それが人間関係をスムーズにする秘訣なのかもしれない。
 
 確かに「言わぬがハナ」は、美徳だが、それでは本質は見えないという側面もある。大切な議論を行う時、大事なことを決めるときは、それではダメだろう。
繰り返しになるが、高市発言は、不適切だ。しかしそれを騒ぎ立てる朝日と東京も大人げない。
同様の構図はくだんの橋下発言でも見られた。橋下の発言は決して褒められたことではないが、本質をえぐりだしたのは確かだ。発言をとりあげて騒ぎたてた女性議員たちは、その後何かの行動を起こしたのか?。風俗産業で働かざるを得ない女性たちの地位向上、生活改善に取り組むために議員として何かできることはないのか考えたのだろうか。本質をついた橋下を批判しただけではないか。これも建前の人々だろう。
橋下発言問題が一段落したあと、朝日に興味深い記事が載っていた。「建前」はひつようだという言説である。このタイミングでこんな記事を出すののは、「われわれは建前で記事を書いています。本音はいつも隠しています。」と言っているようにしか見えない。
お笑い「朝日新聞」です。ハイ。
5月22日朝日新聞より「引用」

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