2012年2月17日金曜日

人はしばしば「反対」のことを言う。

かつて職場で、上司に企画を出すと、「ぼくは、こういうn好きなんだけど・・・」と言う輩がいた。ウブな私は、そうか気に入ってくれているんだけど何かが足りないんだな、と考えて、その企画を通そうとブラッシュアップして、再びその企画を出したりしたが、結局却下されていた。
「好きなんだけど・・・・」という言葉が「嫌いだ」と翻訳されることに気付くのにしばらく時間がかかってしまった。(バカだね)。

ヒトはしばしば考えと反対のことを言う。

小沢一郎という政治家は、よく「政策が一番」、「国家国民のため」と口にする(と報道されている)。小沢も「反対のことを言う」輩だろう。実はこの人にとって「政策」は一番のウィークポイントであり、だからこそ「政策が一番」とわざわざ言うことになるのだ。本人が意識しているかどうかは分からないが、新聞報道でこの人言動を見ているとそれがよく分かる。
政策を高い次元でよく考えている岡田や野田などは、「政策が一番」とは言わない。言う必要もないのだろう。それが政治家の本分だと分かっているから。

このことに関して、なぜか古いことを覚えている。
長嶋茂雄が読売“巨人軍”の監督を「解任」されてから、監督は、藤田、王、再び藤田となった。(この辺の事実う関係は覚えてなかったのでネットから確かめた事実うです。)
さて次の監督は誰かという時、マスコミは読売の総帥渡辺恒夫を追いかけていた。
この時、だれの名前が挙っていたかは覚えていない、広岡だったか、中畑だったか、誰かは知らない。でも長嶋も「候補のひとり」と目されていた。(確か。)

※若い人には想像もつかないかもしれないが、長嶋が再び読売巨人軍の監督をやるというのは、当時ではかなりビッグニュースになる話しだったのだ。

渡辺は、追いかけるマスコミに「監督は実力で選ぶ」とぶらさがりで言っていた。偶然、これを伝えるテレビのニュースを私は見ていた。渡辺の言葉を“真に受けた”多くのメディアは「長嶋の目はなくなった」というニュアンスで、次の監督選びを伝えていたように思う。
しかしフタを開けてみると、長嶋茂雄の再登板。野球ファンならずとも世間は驚いた。
この経緯と結果を見て「はは~ん」と思った。
渡辺は人気で監督を選んだと批判されることを恐れ、すでに意中に長嶋がいたからこそ、あえて「実力で選ぶ」とマスコミに流したのだ。つまり、誰もが「“実力”より“人気”の長嶋」と、思っていた中での、「実力で選ぶ」だったのだ。

渡辺の「反対を言う」ひと言は、長嶋を守ったと同時に、自分への批判も封じた。
言うまでもない。長嶋は実力があるから選んだのだから、このころ営業的にはおそらく下降気味だった中で、「人気者を選び、営業を優先した渡辺」と言われないですむ。
これは、渡辺恒夫の老獪な勝利ともいえるだろう。メディア取材は見事に彼の「反対のことを言う」戦術にはまったのだった。

「反対のことを言う」のは、他にも多々あるだろう。
中曽根の「死んだふり解散」なんかもそのひとつか。(詳細は知らいないけど)

「反対のことを言う」とは「ウソをつく」こと。ウソで検索したらこんな本が出てきた。
中身は知らない。読んでないから。

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