グレゴリー・ズール35 |
だからザック選びには悩む。特に歳をとってあまりノモを買う金銭的な余裕もなくなってくると、「イッピン」を決断するのにも時間がかかる。
オスプレー・ケストレル38 |
と、またしても前置きが長くなってしまったけど、いまの悩みは小型ザック(35~40ℓ)ザックを何を選ぶかということだ。
去年北岳~間ノ岳往復の“弾丸登山”をした時に背負っていったのは50Lのミレーだった。大きすぎるのは分かっていたけど、他にないからしかたない。大は小を兼ねるで、歩いたけど、やはり使いづらい思いをした。加えて、息子がだんだん成長し、私より多く荷物を持ってくれるようになってきたので、こちらは次第にラクだ。ワッハッハッ・・・。
どうでもいいことを挿入したけど、下記にこれらのザックを、神田・神保町のビクトリア、ICI石井、などで見た感想を述べる。
グレゴリー・パラゴン38 |
※最近のザックはカバー付属が多い。数年前まではミレーくらいしかなかったように思う。数年前、50Lザックを買う時にミレーを選んだのは肩当てに手をかけるループがあることと、ザックカバーがついていることが結構決めてになった。
オスプレー・ストラスト36 |
ただ、はやり?の背中の中空構造は、ちょっとどうかなって思ってしまう。暑い都会で見ていると、「これはいいアイデアだ」と思うけど、山でそこまで必要かどうかということだ。
確かに真夏の日中歩くとなると背中に汗をかく。しかししばらく歩いて、汗が気になたらザックをおろし、背中に風を入れて、ひと休みし。タオルで汗をぬぐってまた歩き出す、という一連の動作が山歩きには結構大事なんじゃないかと思う。一息入れるというのは、そういうことだ。次への持続性を保つために。
なるべく休まず、それこそ「弾丸登山」で真夏の炎天下を歩き続けるのなら有効であろうザックの設備って、なんだろうと思ってしまう。一時の流行りにも見えてくる。
この項目を書くに至った動機は、もちろん「書くことによって考える」ことだ。数々のザックを見て来て、悩みが増すばかり、迷いが増すばかりだからこそ、アタマを整理するために書き始めた。なかなかまとまらず3週間目に突入したけど。
でも自分が何を書きたいのか、書くことによって分かってきた。そう、今記したように山歩きでは、荷物をおろし、汗をぬぐい、一息入れる動作、所作が結構重要だということに、気付かされたことだ。汗をぬぐう動作を軽減するザックの機能は、もしかしたら余計なにかもしれない。
ちょっと話は飛ぶけど、村上春樹さんがエッセーで、キャスター付きバックのことを書いていた。外国旅行の経験が多い村上さんは、最近(と言ってもエッセー自体がもうだいぶ前かもしれない)、ガラガラとキャスター付きバックを“引いて”歩く人が多いことを書いていた。そして自分は、そうしたものを持たない、普通のボストンバックで行くと。なぜならばキャスター付きバックは舗装された平坦なところでは非常に有効だけれど、そうでないところでは途端に使い勝手が悪くなる。あることを立てるとあることが立たなくなく。その点ボストンバックは持てばちょっと重いけど、どこでも同じように「運べる」と、いった趣旨だったと思う。全く同感だ。
よく1つ2役、3役の「便利商品」なるものが、紹介されるが、一時のブームはあっても不思議と定着しているものは少ない(ように思う)。結局モノには1つの機能しか持たせられないんじゃないかな。考えてみると人間も同じようなもので、作家には作家としての機能、企業経営者には企業経営者の機能、それぞれ特化した役割があって、いくつもの機能を併せ持つ人は、ごくまれにはいても、まれだということだ。フツーの人間ならば2つのことは追えないということを思い知ることが大切だね。
オスプレー バリアント37 |
レインカバーは付いていないし、ウェストベルトにポケットもないけど、どこか魅力がある。人間で言えば質素で控えめだけど隠れた魅力があるといったところかな。
実は息子が今年大学山岳部に入ってこの50Lを買った。(というかオヤジが買わされた<笑>)。使い勝手はいいようだ。39歳年上のオヤジもこの37Lに魅力を感じている。
追記:
で、結局ICIでストラスト36の青を買いました。グレゴリーも魅力だったけど、在庫がなかった。人気なんだって。
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